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有名な疾患 腰椎椎間板ヘルニアについてですが、皆さんどのくらい正しい知識をお持ちでしょうか。私は整形外科で5年程勤めていましたので、この診断名には毎日出会ってきました。ただ、国家資格を取得した1年目と現在の認識はかなり異なっています。なんとなく分かっている方は多いと思います。椎間板が外に出てそれが神経に触れているんだろう。大正解です。ただ、待ってください!これを読んだ後では、認識がかなり変わっていると思いますので最後までお付き合いください。
まず、病態から見ていきましょう。腰椎椎間板は2つから成り立っています。髄核と線維輪です。これだけ言われても分からないでしょうから図を交えて説明していきましょう。

椎間板について~髄核と線維輪

髄核と線維輪とは

この図は側面像(横から見た図)です。髄核はゼリーのように水分を含みプニプニとした形状をしています。 この髄核の回りを線維輪はグルリと一周しています。 線維輪はゼリー状の髄核を逃げないように周囲を固め、そして椎体間関節(背骨と背骨)を形成し圧力に軸圧(上と下からの圧力、重力と床反力)に強い構造となっています。

ヘルニアの構造的発生原因として、1つは線維輪に何らかの原因(衝撃やそもそもの脆弱化)で亀裂が入ること、そして2つ目が髄核の弾性が保たれていることです。弾性が保たれているとは、簡単に言うと水分があるか。ということです。ゼリーが干からびているか。それともまだ食べることができそうなゼリーか。ここがすごく大事なキーワードです。線維輪に亀裂が入ることはなんとなく悪いことだということは分かると思いますが、髄核に関しては食べるゼリーのほうがヘルニアになります。

これが何を意味しているのか…髄核は年齢を重ねるほど変性(干からびているゼリー)していきます。干からびているゼリーと水分を含んでいるゼリーは、押したらどちらの方が袋から飛び出しますか?絶対に後者です。ヘルニアは髄核が飛び出して神経に触れて痛みや痺れという症状が出現するというのは最初に述べました。

ゼリー髄核の方がヘルニアになりやすいのですから、ヘルニアの好発年齢はおのずと下がってくることが分かるでしょう。線維輪に亀裂が入り、尚且つ髄核の弾性が保たれている年齢は30~40歳です。よって、この年代が最も腰椎椎間板ヘルニアの罹患率が多いです。しかし、整形外科勤務時代にこの疾患で担当する患者様のほとんどは70歳以上でした。

好発年齢とはあまりにかけ離れていることが分かると思います。何故、これほどこの疾患名で診断がついているのか。それは腰痛の原因が分からないからです。または検査をする医療器がないからです。病院は診断名をつけなければ、患者様に通ってい頂くことはできませんし、説明することもできません。原因が分からずとも診断名をつけなければならないのです。そして、最も簡便に診断名をつけることができる疾患の1つが【腰椎椎間板ヘルニア】なのです。ほとんどの病院がレントゲン撮影のみでこの疾患名をつけています。

腰椎椎間板ヘルニアとレントゲンの関係性


皆さん、冷静になって考えてみてください。レントゲンに神経は映っていますか?椎間板は映っていますか?映っていないと思います。もちろん、椎間板は映っていなくても、腰椎と腰椎(背骨と背骨)の間がレントゲンで狭くなっていたり、椎体自体(背骨のほね自体)の変性、または骨棘(背骨後ろのとんがり。背中から触れることが出来るとんがり)の変性は、椎間板(線維輪と髄核)の変性を示すことができるので、レントゲン検査である程度潰れているか、潰れていないかは判別することはできます。

しかし、それが原因で髄核が神経に触れているかは別の話です。病院で腰椎椎間板ヘルニアの確定診断はMRIが必須の検査です。この疾患名がついているのに、MRI検査をしていない人は腰に痛みはあるけれど、下肢(股関節から下)に痺れがなかった。または尿意の感覚が鈍くなったなどの症状がなかった方がほとんどだと思います。
ここでMRI画像を見ていきましょう。

MRI画像

腰椎椎間板ヘルニア、神経圧迫画像

左は正常な画像です。脊髄(上から下に流れる一番光っている線)が正常に保たれています。右の画像は脊髄の尾側(下の方)が黒いもので圧迫されているのが分かると思います。これがヘルニアの所見です。髄核が脊髄を圧迫しているのです。これが病院での確定診断です。

これまで腰椎椎間板ヘルニアの病院での内情と画像所見について述べてきました。
ここからは私の知見について話していきます。レントゲン検査では神経の圧迫は分からないことは述べましたが、MRI画像で上記のような所見が映し出されていたとしても必ずしも痛みや痺れ、感覚鈍麻の症状が出現するわけではありません。高齢者の圧迫骨折などでMRI画像を見てみると骨折以外のところにいろいろな所見が含まれています。その中にはヘルニアの所見が含まれてることは少なくありません。しかし、患者様にはそのような症状を訴える方は少数派です。

知っておいてほしいこと


私が皆さんに知ってほしい事は、腰椎椎間板ヘルニアはほとんどな場合40歳以下の疾患であるということ。70歳を過ぎて発症する疾患ではないのです。中学生~大学生の間で起こるヘルニアは腹筋の使い方が悪いことや常に猫背など、激しい運動や重たい荷物を持ちあがた際に生じる力学的負荷が椎間板にかかっていしまい、一時的に線維輪の破綻が起き、髄核が飛び出したと考えられます。飛び出した髄核は貪食細胞(身体の悪いもの食べてくれる細胞)が食べてくれるので症状は改善します。

整骨院 sports college の治療

感覚鈍麻以外の腰痛は改善できます。感覚鈍麻の症状が出現してきたら手術適応になるでしょう。しかしそれ以外の腰痛は椎間関節と、仙腸関節の治療で改善してきます。そして最も大事なことは、腰痛を再発させないことです。それは腹筋の使い方と日常生活での身体の使い方です。鍵はWB体操・生理歩行・仙腸関節の整復・アイシングです。これらの治療を柱として伝えていくことが患者様の笑顔に繋がると考えています。
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